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日本人コミュニティの存在
私はアメリカではカリフォルニア州に住んだのですが、最初に住んだサンフランシスコでは、日本人と知り合う機会はあまりありませんでした。日本人コミュニティはそれほどはっきりしたものが無く、有ったとしても所属する大学の日本人の留学生やその友達位です。
どちらかというと、サンフランシスコでは日系二生の人と会う機会の方が多かったと思います。ちなみに、日系二生の人はすでにアメリカ社会にブレンドしてしまっていて、価値観や考え方、英語力も、他のアメリカ人とあまり違いは感じられません。
一方で、次に住んだロサンゼルスには日系企業が比較的多く、はっきりした日本人(一世をはじめとした)コミュニティの存在があることが分かりました。
日本人同士でかたまるという事
一般的に、日本人の留学生も少なくない、大きい都市である、サンフランシスコやロサンゼルスのようなところでは、日本人のグループでかたまる傾向はやはりあります。異国での生活のストレスの中、日本人同士で仲良くしたり、相談しあったりするのは自然です。
この「日本人同士でかたまる」と言うと、日本人だけが排他的で、内向きのように聞こえると思いますが、実は、他の国の生徒もやはり、自国の生徒同士でかたまる傾向があります。ドイツの生徒はドイツ人同士、中国の生徒は中国人同士、また、自分の出身の国の生徒が少なければ(例えばスペイン人など)、ヨーロッパの国の生徒同士で固まるなど、やはり似た環境の人同士で固まる傾向にあります。
私自身も、講義を受けるクラスで話しかけやすいのは、どちらかというと「アジア人」系でした。日本人がクラスにいなければ中国人やタイ人、アメリカ以外の国からきた日系人、その次が現地のアメリカ人、その次がイギリス人と、個人的に話しかけやすい優先順位のようなものがありました。
「日本人同士でかたまる」と言えば、どちらかというと正直、マイナス面の方が多いように聞こえてしまうのは、やはり実際に日本人留学生にとっては、そうすることによるデメリットの方が大きいからではないでしょうか。例えば、英語を話さずに済むので英語があまり上達しなくなってしまう(特に会話)などです。
中国人の場合は、中国語の言葉の順序が英語と似ているというのもあるし、国民性的に比較的はっきりしていますし、日本人より英語がうまくなりやすいです。また、ヨーロッパの人達は、その言語が、英語と同じラテン語から派生しているものが多いため、あまり英語の習得に日本人程苦労しません。
自分で工夫をする必要が出てくる
そういった感じで、日本人留学生や日本人が、英語や文化に馴染もうとすると、アメリカ人が主催する趣味やボランティアのグループの一員になるとか、アメリカ人家庭にホームスティする、アメリカ人のルームメイトと住むなど、ちょっと工夫をする必要が出てくると思います。
アメリカにいると、日本人からしか得られない情報も、アメリカ人からしか得られない情報もやはりあって、理想的にはやはり、色んな人と幅広くお付き合いをしたほうが困ることも少ないですし、より生活力も付くと思います。
私の場合も、アメリカ人の人からアルバイトを紹介して貰ったり、様々な生活情報を教えて貰ったり、日本人の人達からは大学の情報や車の免許の取り方、日系の会社の就職の探し方など、また違ったタイプのことを教えて貰いました。
日本人コミュニティはちょっと窮屈?
また、恐らく予想はつくと思いますが、異国で日本人同士のグループにのみ居続けるのは、同郷の身で居心地が良い反面、ちょっと窮屈になってしまうリスクもあります。
日本からアメリカに来て、自分の世代で成功した日本人(一世)やアメリカの生活に適応して立派に生活されている人も、普段は本当にあっさりしたアメリカ人的な生活をされているのに、他の日本人から聞いた噂話などには急に敏感に反応してしまい、途端に傷づきやすくなってしまう人も、たまにですが見かけました。
想像ですが、恐らくアメリカに住んでいる人達の中には、そういう小さいコミュニティ特有の「村」的要素が気になってしまう人もいるのではと思います。
アメリカでの日本人コミュニティでは、コミュニティ自体が日本にいたときより更に小さいものとなるので、下手するとお互いがお互いを、日本人としての狭い価値観で見てしまうことになり、ちょっと窮屈にしてしまう変な現象・・・(Momoka自身も、日本人の友人にそういう側面を出してしまった経験アリ...)。
でもこれも心がけ次第だと思いますので、アメリカに移住後は個人主義の良いところも身につけて、多様な人と風通しの良い人間関係を築くようにしたいものです。
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